『先輩!』
タ「つくし!」
『蓮は?蓮はどこですか?』
タ「やっぱりあんたの子だったんだね。蓮坊ちゃんはリビングだよ。・・・若旦那様と若奥様と一緒だ。」
何度も来たこの邸。
迷わない。
3人を引き連れてリビングに続くドアを開ける。
そこには、不安そうな顔をした蓮が、道明寺に抱っこされていた。
『蓮!』
「お母さん!」
道明寺が降ろして、一気にあたしの元へ走ってきた蓮。
しゃがんで抱きしめる。
『蓮…無事でよかった…』
「お母さん、ここどこ?あのひとがね、ぼくのおうちだっていうんだ。」
道明寺の奥さんを指して言う。
『蓮には類パパがいるおうちがあるでしょ?ここは違うよ。』
「じゃああのひとはうそをついたの?」
『そうね』
「私は嘘なんて申しておりません。司さんのお子さんなら、私の子供でもありますわ。」
キレイな顔が歪んでいく。
『何か勘違いされているようですが、蓮はあたしの子供です。道明寺の血を引いていようが、あたしの子供なんです。あなたに何の関係もありません。彼の戸籍に蓮の名前を載せようとも思っていませんので、一生道明寺を名乗る事はありません。』
「ふざけないで。どうせお金欲しくて産んだんでしょ?私が欲しくても手に入れられないものを、なぜあなたが持っているの?・・・許せない!」
傍らに置いてあったバッグの中からナイフを取り出した。
それをあたしと蓮目がけて振りかざしてくる。
刺される・・・!
とっさに蓮を抱きしめて、背中を向けた。
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