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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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証 3

いつものように日勤終わりの先輩ナースと更衣室で着替えていた。

今日はそんなにハードではなかったはずなのに、ちょっとだけ目眩がしていた。

ジーパンを履こうと下を向いた時、あたしは目の前が真っ白になってその場に倒れた。

目が覚めると、ちょっと固いベッドに寝かされているのに気付く。

「あ、牧野さん目が覚めた?」

『先輩、すいません、迷惑かけてしまって。』

「いいのよ。あなた貧血だって。もうすぐ点滴終わるから、終わったら帰ってもいいって。
ねぇ、1つ聞いてもいい?」

『はい、何ですか?』

「生理、ちゃんと来てる?」

『生理…?』

言われてみれば、先月も今月も来ていない。

「もしかしたら妊娠してるかもしれないって。明日、産婦人科を受診しなさいって。」

『妊娠・・・』

「心当たりはあるんでしょ?」

『いや・・・はい・・・』

「もう点滴終わるから抜くね。」

針を抜いてもらい、先輩がジーパンを渡してくれた。

「帰ろうか。」

自宅に帰っても、考えるのは妊娠してるかもしれないという自分の事。

どうしたらいいのかも分かんない。

とりあえず、明日産婦人科を受診しなければ。


「11週に入ったところですね。心拍の確認もできましたし、順調ですよ。」

先生の言葉に、あたしは鈍器で頭を殴られたような衝撃を受けた。

「ここの病棟ナースなんだもんね。婦長に話して、シフト調整してもらってね。」

あぁ、そうか。

婦長に話さなきゃ。

夜勤まで少し早い時間に婦長と話す事が出来た。

シングルマザーになることも。

「彼には言えないの?」

『はい。1人で産んで育てようと思います。』

「経済力の問題?」

『いえ、有り余るほどのお金持ちです。』

「じゃあなぜ?」

『彼には背負うものが多いんです。今は社員の生活を守るのに必死で、あたしや子供の事までは無理だと思います。負担にはなりたくないんです。』

「子供が負担になると?」

『はい。今の彼には負担でしかありません。』

「そう。あなたが決めた事なら、全力で応援します。けれど、1人で産んで育てるのは並大抵のことではないの。家族でも友人でもいい。側に頼れる人を置く事。あなたを一番理解してくれる人が良いわ。わかった?」

『はい。ありがとうございます。』

「ここでは隠す事は出来ないので、早々にみんなに報告します。子供を産んでからも、お礼奉公は頑張らなきゃだめよ?」

『頑張ります。ありがとうございます、婦長』

話をわかってくれる人で良かった。

次の日。

あたしを一番理解してくれる人。

優紀。

あと・・・

「Allo?」

『あたし。牧野。』

「どうしたの?あんたが国際電話掛けてくるなんて珍しい」

『類にね、話さなきゃいけない事が出来たの。』

「司と結婚でもするの?」

『その時はあたしより道明寺がみんなに言いふらしそうだけど。』

「司だからね。で、今日は結婚報告じゃないの?」

『違うよ。今、道明寺とは距離置いてる。まぁ、別れたみたいなもんだよ。』

「司は納得したの?」

『うん。あいつ、仕事忙しくてあたしと会ってる場合じゃないんだよ。無理されるの嫌だからさ、片付くまで距離置こうかと思って。』

「そう。牧野がそれでいいならいいけど。」

『それとね・・・類には言っておこうと思って。』

「何?」

『・・・あたし・・・妊娠したの。道明寺の・・・子供』

「俺以外誰が知ってるの?」

『優紀だけ。道明寺には言えそうにもないし・・・』

「生まれるまでどのくらい?」

『予定日までは7ヶ月くらいあるけど。』

「俺日本に帰るから待ってて。」

『え、類?』

「一緒に暮らそう、牧野。俺が、お腹の子の父親になるから。」

『ちょっと、類!何言ってんの?あたしはそんな事がしてほしくて電話したわけじゃないよ?』

「わかってるよ。牧野は誰にも頼らず産もうとしてる事くらい。でもさ、私生児がどんな思いするのか、父親のいない生活がどれだけ可哀想か考えた?子供の為にそんな環境はよくないよ。血縁がなくても、親にはなれるんだ。」

『あたし、類と結婚なんて考えられないよ?』

「結婚なんてしなくていい。側で2人を守る騎士(ナイト)にならせてほしい。ダメ?」

『類…』

正直、類の話に困惑した。

「牧野、あんた一人じゃないんだ。わかるだろ?これからは子供の生活が第一になるんだから、ここは俺の言う事聞いた方がいいと思うよ?」

『それでいいのかな・・・』

「いいんだよ。じゃ、やることあるからまたね。」

『忙しいのにごめんね。またね。』

半ば押し切られたように感じた。

そりゃあ1人じゃ不安だよ。

本当なら、道明寺に話して2人で喜びたかった。

あいつならきっと喜んでくれたはずなのに。

今のあいつの状況を考えたら言えるわけがないんだ。

お腹の中には道明寺に愛されていた証。

あたしは絶対産むよ。

道明寺家にはバレないように。


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