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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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真夏の通り雨 33

では、続きをどうぞ↓


「平成○○年度、英徳学園高等部、入学式を執り行います」
少しだけ膨らんだお腹を包むワンピースとジャケット、ヒールの低いパンプスを履いたあたしは、英徳の大ホールにいる。
20年以上前、あたしもここにいたんだ。
ここであたしの人生は変わった。
お金のある学園だ。
至るところに改修の跡がある。
それでも、自分の子供が同じところに通うのは感慨深いものがあった。
「入学式に出た記憶ねぇな」
『・・・でしょうね』
あたしの隣に座る、つい最近籍を入れた旦那、道明寺司。
伝説の卒業生が来たとかで、注目の的なわけ。
さらにあたしたちの子供が入学と編入したもんだから、学園内はちょっとした騒ぎになった。

『ねぇ、ちょっと寄りたいとこあるんだけど』
「・・・嫌な予感しかしねぇな」
『いいじゃん、行こう』
入学式を終えた後、あたしはみんなを連れてある場所に行った。
あたしには、とても大事な場所。
子供たちに教えてあげたかった。

キィー
『懐かしい―あ、緑が多くなってるね』
「やっぱりここか。おもしくねぇ」
『え?聞こえなーい』
非常階段は、何も変わっていない。
見える景色は、木が大きくなっているくらい。
あたしはいつも、ここに癒しを求めに来た。
いじめの騒ぎから逃れる為に、道明寺がいない学園の寂しさから逃れる為に。
『あたしにとって、ここはなくてはならない場所。ここに来たら、嫌な事忘れられるの。どんなに忙しくても寂しくてどうしようもない日があって、ここにいたら突然帰ってくるんじゃないかって期待したりね。そんなわけないのに』
階段を降りてきた道明寺が、あたしの肩を抱きしめた。
『大学を卒業した時、2度と来ることないって思ってたけど、来れて良かった』
「母さんたちの思い出の場所?」
『いや、どっちかっていうと、類との思い出の場所』
「・・・てめぇ、イイ根性してんな」
睨んでいるけど、その瞳の奥は優しさに溢れている。
『だって本当の事でしょ?類といると、その向こうにあんたがいるんだもん。4年待つ為には仕方ない事だったの』
「遠距離恋愛って難しいね」
『難しいけど、あたしたちには必要な事だったんだ。離れていたからこそ、今があるんだよ』
「そうかもしれねぇな」
秋には5人家族になる。
こんなに家族が増えるとは思ってもいなかったけど、すごく幸せだ。
「体冷やすから帰るぞ」
「パパの心配性が始まった」
「母さん限定だからな」
「ランチして帰るか。・・・西田か、青山の○○予約しといてくれ。今から行く」
西田さんに電話をかけて、あっという間に予約しちゃった。

ランチを終えて、道明寺は仕事だからと先に会社で降りる事に。
「昼寝でもして、ゆっくりしとけよ」
『はいはい。仕事頑張ってね』
心配性な旦那さま。
名前を呼ぶにもまだ慣れていない。
心地良い揺れに、自然とあくびが出る。
竜とマリちゃんは英徳でどんな思い出を作るのかな。
そんな事を思いながら、あたしは瞼を閉じた。



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