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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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真夏の通り雨 8

司視点です。

では、続きをどうぞ↓

タマの初七日を終え、NYに帰るつもりが仕事が長引いた。
1件だけどうしても会食をしたいと申し込んできた企業は、姉ちゃん絡みで断る事が出来なかった。
マリは学校の出席単位の為にみんなと帰国、俺一人が残る事となる。
会食は夕方からで、日中はオフ。
タマがいない日本の邸の中で、その姿を思い出しながら過ごしていた。

会食に行く前に、タマに手を合わせてから行こうと部屋を出た。
邸の中にある、唯一の和室。
中からかすかに話声が聞こえ、その聞き覚えのある声に俺の胸はほんの少し鼓動を早めた。
扉を開け、その視線を一斉に浴びる。
『道明寺・・・いたの?』
「お前こそなんでいるんだよ」
牧野は驚きで目を見開き、その隣に座る息子も同じ顔をしている。
「相続の関係でお呼び立ていたしました」
牧野たちの向かいに座る弁護士がそう答えた。
『そういう事。話が終わったら帰るから』
用はないとばかりに俺から視線を逸らし、弁護士との話を再開した。
息子・・・竜だったか。
タマがえらく褒めてたな。
面白そうだ。

タマに手を合わせ、部屋を出る前に息子の腕を掴み立ち上がらせる。
「牧野、息子借りてくぞ」
『えぇ?ちょっと、何考えてるのよ!』
「家には送るから心配するな。・・・竜、お前はどうしたい?」
「どこ行くんですか?」
「仕事だ。お前がいても構わない」
「・・・じゃあ行きます。母さん、後はよろしくね」
俺を睨みつける目。
懐かしく、体の奥がゾクゾクする。
『・・・本当に竜がいても大丈夫なの?まだ中学生だよ?』
「あぁ、気にするな。行くぞ、まずは買い物からだ」
「はい」
弁護士に律義に頭を下げた竜は、素直に俺についてきた。

「3年か?」
「はい」
「高校は?」
「自宅近くの都立に」
「英徳受けてみろよ」
「・・・英徳?」
眉間に皺を寄せ、怪訝そうな顔で俺を見る。
「お前の母ちゃんの出身校だぞ、知ってるだろ?」
「知ってますけど、そんな学費払えません」
「金なら心配するな」
「あなたに払ってもらう義務もありません」
口調も少し、牧野に似ているような気がした。

タマの遺産で払えるだろうに、そこまで使う気がないのか。
牧野の為に残す事を考えてるのか。

「これはオフレコだ。牧野にも話すなよ」
ついてきたわりにはつまらなさそうな顔をしていたのに、視線をこちらに向けた。
「来年から俺は日本に拠点を移す。もちろんマリ、娘も一緒だ。マリは英徳に入れる。お前が一緒だと、俺も安心なんだよな」
「あなたの娘の為に、何で俺が英徳に入らなきゃいけないんですか」
「英徳のカリキュラム見た事あるか?大企業の御曹司や令嬢が集まる学園だ。そこらの高校より遥かにレベルは高い。政治、経済は特化した授業があってな、将来を見据えるなら受けて損はない」
「・・・母さんが許すわけないじゃないですか」
「俺から話す。気にするな」
「気にするなって言われても・・・」
その時、運転手から店先に着いたと声がかかった。
「降りるぞ」
いつもの店に寄り、竜のスーツを身繕った。

採寸をしている最中にスーツのオーダーをする。
ビジネス用とパーティ用。
シャツやネクタイ、チーフ、ベルト、靴。
自分用ではなく竜の物を選んでいるのに、ワクワクしていた。
俺が着るならこっちの方がいいけど、竜が着るならこの組み合わせだな。
竜の事を考え、その奥には牧野がいる。
今日連れてきたのは突発的に思い立っただけだが、正解だったなと思う。
牧野を見ただけで、俺の細胞が反応した。
また手に入れたいと、側にいてほしいと思った。
昔、すげぇ苦しんで牧野を手放した事を思い出す。
あんな思いはもうしたくない。
一生手放す事がないように、ジワリジワリと周りから攻めていこう。
まずは・・・竜から。


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