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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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傷痕さえも愛しくて 27

次は倖に会わせてあげられるかな。

では、続きをどうぞ↓

道明寺に食事に誘われた時、とうとう話す時が来たのかと緊張が走り素直に喜べなかった。
道明寺自身も何かを話したそうにしていたから、倖の事を話したかったんだろう。
お互いにとって最も重要で、一切話せず隠してきた秘密。
打ち明ける時が来たんだと、決意を固めた。

食事をした後、2件目に誘われた。
倖の話をするのに、誰かに聞かれるのは困る。
それであたしは家に誘ったのだ。
ここなら気兼ねせず何でも話せる。
もしかしたら道明寺は怒るかもしれない。
倖と一緒に過ごして父親になった道明寺に、母親が何やってるんだって言われてしまうのではないかと不安になる。
そんな不安を隠すように、あたしはいつも通りに動く事にした。

道明寺が倖の事を話してくれたからあたしもと思い、クローゼットからアルバムを取り出した。
それを見たからか、道明寺は何かを考えている。
怒鳴られるんじゃないか、いつキレるかわからない男だから何を言われるのか。
びくびくしていると、聞こえてきたのは優しい声だった。
そして隣に座れという。
「俺は、驚きはしてるが別に怒っちゃいねぇよ。あいつは俺にとって宝物だ。その宝物を生んだお前に、感謝以外何を言えっつうんだよ」
その言葉に、あたしは涙が溢れた。
道明寺が倖を宝物だと言ってくれた事、あたしの事を怒っていないだなんて、昔の道明寺からは考えられなかった。
倖と過ごした事で包容力まで身につけちゃって。
抱きしめられた腕の中、あたしは満足するまで泣き続けた。

「お前、俺に興味がないんじゃなくてずっと好きだったのか?」
『・・・何の事よ』
泣きやんだばかりのあたしの顔を覗きこんでニヤニヤしながら聞いてきた。
「倖は今年7歳だぞ?妊娠中も含めたら8年以上?」
『うるさい!ほっといて!』
背を向けてティッシュで顔を拭くあたしを抱きしめ、気分良さそうにあたしを問い詰める。
「なぁ、一緒に暮らそうぜ」
『なんでそんな話になるのよ』
急に話が飛んで、思わず振り返る。
「倖に寂しい思いさせたくねぇんだよ。俺は帰りが遅いし、出張もある。朝のほんの少しの時間しか会えなくて、話したい事も話せねぇんだよ。定時に帰れる牧野なら、一緒に飯を食うこともできるし、話す時間だってあるだろう?」
『そんな急に言われたって無理だよ。いきなり母親ですって現れたって、受け入れられるわけないじゃない。少しずつ距離を縮めてからじゃないと』
「じゃあ今度の休み、うちに来いよ。倖に会え」
『なんて横暴な・・・でも、最初から母親だんて言わないでよ?まずはあんたの恋人って事で紹介して、慣れてきたら言おうよ。ね?』
「倖を騙すみたいじゃねぇか」
『違う!これ以上倖を傷つけたくないの。母親がいない事でいろんな事我慢して傷ついてきたと思う。だから、倖があたしを受け入れてくれたら、ちゃんと言うから』
「わかった、牧野に任せる」
あたしの真剣な思いは道明寺に伝わっただろうか。
子供心はそんな簡単なものじゃない。
もう誰も悲しまないように、状況が良くなる事だけを考えたい。

その後は道明寺がアルバムを見ながら倖の話をたくさんしてくれた。
1歳過ぎるまで大して相手しなかったけど、簡単な言葉でも話せるようになってきたら相手するのが面白くなったと。
初めて天体望遠鏡を覗いた時、初めてプールに入った時、辛い物やすっぱいものを食べた時。
写真を見ていただけではわからなかった事が、映像で想像できる。
楽しかった思い出にはクスクス笑い、怪我をしたとか悲しい思い出には涙が出そうになった。
何時間でも聞いていたい話だけど、もうすぐ11時になる。
『ねぇ、時間・・・』
「あぁ、もうこんな時間か」
『帰らないと。明日の朝も倖に会わないとね』
「別に泊まったって朝帰れば会えるぞ?」
あたしをニヤッと見る道明寺。
『あ、あんたの着替えとかハブラシとか何もないから!帰った方がいいよ!』
「わかってるよ、そんなに焦んな」
何で道明寺はこんなに落ち着いてるんだろう。
F3は道明寺に女の影はないって言ってたのに。
「バーカ。好きな女抱きたいって思わねぇ男がいるかよ。今だってどんなに理性働かせてるかわかってねぇだろ」
『あたし、口から出てた?』
「考えてる事が口から出るなんて、面白いクセだな。弁護士としてはどうかと思うけどよ」
『治ったと思ったのに~』
へこむあたしの頭を撫でる道明寺。
「今日は帰る。またな」
『うん』
ジャケットを渡し、玄関まで見送る。
振り向いた道明寺の顔が近づいてきて、目を閉じると道明寺の唇を感じた。
『気をつけてね』
「あぁ。明日な」
玄関を出ていく道明寺。
部屋に戻るとテーブルの上を片付け、アルバムを棚に戻した。
まだまだ聞きたい話はある。
そして、倖からもいろんな話を聞きたい。
倖に会える日を楽しみにして、眠りについた。



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更新ありがとうございます。倖君良かったですね。。

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