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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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傷痕さえも愛しくて 22

居住地をばらしてしまいました。
まぁ、隠していたわけでもないんですが。

では、続きをどうぞ↓

話し疲れたのか、眠ってしまった牧野。
その寝顔はあどけなくて、ガキみたいな顔してんなと思いながら見ていた。
「倖みてぇだな」
ずっと握っていたいとも思うけど、冷やすわけにもいかない。
そっと布団の中に牧野の手を入れて、頭を一撫でした。

ノックの音がして、ドアの方を見てみれば類が入ってきた。
「司、牧野どう?」
「あぁ、今寝てる。さっきまで起きてたんだけどな」
慣れた様子で牧野の傍まで行き、さっき看護師が置いていった治療計画書だかなんだかを読んでいる。
その後、肩まで掛けてる布団を少しめくり首筋を見始めた。
「何やってるんだ?」
「今回は少ないなって思って。いつもはほっぺとか首筋とか斑点がたくさん出るんだよ」
自分の方が牧野の病状に詳しいのだと見せつけられているようで、悔しかった。
「仕事は?」
「今日はもうオフだ」
「牧野が入院してるんじゃ、仕事も手につかない?」
「な、バカな事言うな」
図星だった。
目の前で倒れた牧野が入院したからって、会社には戻れなかった。
今はただ側にいる事しか出来ないが、一人にはさせたくないと思う。


そのうち総二郎も来て、牧野の母ちゃんも戻ってきた。
2人が牧野の母ちゃんと仲良さげに話している。
会話に参加する事も出来なくて、所在なく牧野の寝顔を見ていた。
牧野の顔を見ていたら倖に会いたくなった。
せっかくオフになったし、牧野の事をよく知ってる類たちにも腹立つし帰る事にするか。

「俺帰るわ」
「え、もうお帰りになられるんですか?」
牧野の母ちゃんが寄ってきたが、だからと言って何を話すわけでもない。
「はい。つくしさんにはゆっくり休むようにお伝えください。有給扱いにして給料も保障します」
「それはありがとうございます」
牧野が1人にならないなら、大丈夫だろう。
類と総二郎に手を上げると、部屋を出て運転手に電話を掛けた。



「お父さん!!」
エントランスで飛びついて来た倖を抱きあげる。
「ただいま。良い子にしてたか?」
「うん!!」
「おかえりなさいませ。倖坊ちゃんはとてもいい子でございますよ。どこかのお坊ちゃんとは大違いでございます」
「・・・悪かったな、悪ガキで」
「ご自覚があるのならそれで良しと致しましょう」
タマの小言を聞きながら、部屋へと向かう。

倖の中で溜まっていた聞いてほしい事を、食事をしながらや風呂に入っている間も聞いていた。
支離滅裂で理解できない事も多いけど、聞いてやる事が一番なのだとわかってからは時間を作るようにしている。
東京に帰って来てからは残業や休日出勤、出張も多く構ってやる時間が少なかった。
病気で苦しんでいる牧野には悪いが、良い機会を貰ったと思う。
・・・いつか、牧野に倖を会わせてやりてぇな。
母親になれなんて思わない。
ただ、倖にとっての良き理解者にはなれるんじゃないか。
もしかしたら、それ以上の関係になれるんじゃないかと思わずにはいられない。
「お父さん?」
考え事をしていたからか、倖の話を聞いていなかった。
「ん?」
「もしかして、すきな人とかいるの?」
「はぁ?なんでそんな話になるんだよ!」
「だって、ぼくがお父さんは?って聞いたのに答えてくれないから」
「あ、あぁ、悪いな。考え事してた」
ちょっと悲しそうな顔をした倖の頭を撫でる。

倖にだけは心の内を話そうか。
「俺もな、好きな人がいるんだ。一緒に仕事してる人なんだけど、唯一媚を売らない奴なんだよ」
「こび?」
「俺の事を本当に好きなんじゃなくて、お金が欲しくて好きって嘘をつくことだな」
「その人はうそをつかないの?」
「あぁ。俺に興味もなさそうだし、色気も何もない女なんだよ」
自分で言ってて腹が立ってきた。
そうなんだよ、俺に興味がないのはあいつだけなんだよな。
だから、俺はあいつに興味があるんだ。
「類たちとも仲が良いんだよ。それが気にくわねぇんだよな・・・」
「お父さん、それってヤキモチって言うんだよ?知ってる?」
「や、ヤキモチ?」
「そう、ぼくが他の女の子と仲良くしてたらクラスのゆみちゃんに言われたんだ。他の子と仲良くしないでって。お父さんも同じでしょ?」
的を得ているだけに、何も言い返せなかった。
ヤキモチ・・・
俺が牧野と仲がいい類たちにヤキモチを焼いていると?
言われてみれば、部屋に牧野を置くようになったのもそんな理由かもしれない。
独り占めしたくて、俺だけの仕事をすればいいと思った。
「倖の言う通りかもしれないな」
「お父さん、今度お父さんの好きな人に会わせて、ね?」
「はぁ?お前何言って」
「お父さんの子供だって言わなければいいんでしょ?」
その言葉に、胸が痛くなった。

学校では俺の子供だという事は隠されている。
もちろん、倖にも絶対言うなと言っていた。
ちゃんと結婚してから生まれた子供なら、こんな事はないのに。
自分の立場が嫌になる。
倖の存在を明かせない事が。

「いいや、俺の子供だって言っていいぞ」
「え、いいの?」
「あぁ。あいつはそんな奴じゃない。お父さん人を見る目はあるんだ」
「みんな目はあるよ?」
その目じゃねぇよ。
誰に似たんだよ、その天然。
「・・・まぁいい。そのうちな。倖に会わせてやれるまでに、デートに行くと思うんだ。帰りが遅くなる日もある。それだけは許してくれるか?」
「うん。お父さんカッコいいもん。すぐ彼女になってくれるよ」
「お、そうか?」

子供に乗せられるなんて、俺も簡単な男だな。
よし、これから本気で攻めるとするか。
牧野が退院したら、どこに連れていこうか。
頭の中でリストアップを始めた。



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お忙しい中、更新ありがとうございます!!!すごく楽しみで、毎日こちらにお邪魔してました。。
母子の再会に向けて一歩進んだ感じでほっこりしまいました。書いてくださってありがとうございます!

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