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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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傷痕さえも愛しくて 11

毎年開催される倖のバースデーパーティに、今年も参加している。
子供の成長は早くて、今では片言の英語も日本語もどちらも話せる倖。
時々混ざる事もあって、それを面白がって見ている。
「倖、預かってきたプレゼントだよ」
「ありがと、るい!」
読めと言わんばかりに差し出し、俺の膝の上に座った。
それを総二郎もあきらも覗きこむ。

こう、たんじょうびおめでとう
どのくらいおおきくなったのかな?
すききらいなくごはんたべてる?
おじいさまやおばあさまのいうことはきちんときいてる?
あなたのせいちょうを、とおいとおいところからみています
                      ママ

「ママはいつぼくとあえる?」
「そうだな、倖がイイ子にしてたらな」
「ぼくいいこになる!」
「ママ喜ぶぞ」
それがいつかなんて明言できない俺は、そんな簡単な言葉しか掛けてあげられなかった。

今の牧野の病状は、入院しているとはいえ安心できる状態ではなかった。
本人は自分の体よりも、大学の単位を気にしている始末。
『お金を無駄にしたくない。留年したくないの』
牧野が怒ることも承知で、俺は司のおばさんに話をする事に。

「牧野の状態がよくありません。大学も、進級が危ういです。本人はそればかりを気にして体を休めようとしないんです。」
「はぁ・・・。全く、困ったわね。進級の件は私に一任してくださるかしら。こちらで対応します」
「お願いします。倖のビデオを見て、良くなってくれればいんですけど」
「倖に会わせてあげたいけれど、今の彼女の姿を見たら倖がどう思うか。幼い子供に病を抱えた母親は負担だわ」
「はい。牧野がもっと元気になった時に、最高の状態で会わせてあげたいんです。」
「それは私も同感よ。これからも、彼女をよろしく頼むわね」
頭を下げて、おばさんが部屋から出るのを待った。

昔、俺たちに言った言葉をあの人は覚えているのだろうか。
俺たちといたら脳みそ溶ける
その言葉は強烈すぎて、一生忘れられないだろう。
今のおばさんは、倖と牧野の事を真剣に考えて、俺たちに託してくれている。
あのおばさんから信用されている事が嬉しいなんて、誰にも言ってやらない。

そろそろ牧野に電話しようかな。
ちゃんと寝ているだろうか。
病室で無理して勉強してないかな。
1つだけ、牧野が喜びそうな事教えてあげる。

司が、少しだけ父親らしくなったよって。

「倖!そんなに走ったら人にぶつかるだろう!止めろっていつも言ってんだろうが!」
「ベー、だ!」
「てめぇ・・・調子にのんじゃねぇ!」
・・・こんな調子だけど。

記憶が無くなってすぐの司に比べたら、相当マシになった。
眉間に皺も寄らなくなったし、目にも生気が感じられる。
倖といれば、司は笑う事も怒る事も忘れられないでいられるんだ。
それも全部、牧野のお陰だね。
堕胎だって考えられたはずなのに、そっちを選ばなかった。
司の記憶が戻ったら、感謝しかないと思うな。
それくらい17の牧野が背負うには、大きい出来事だった。
あんたの宝物は、愛した・・・いや、愛してる人の側で、今日も元気に過ごしてるよ。




花沢類たちが帰国して、いつものように倖のビデオを見せてくれた。
「見て、ここからが面白いよ」
走り回る倖を道明寺が追いかけ部屋から出ていった。
戻ってきた道明寺は倖を肩に担いでる。
「少しは大人しくしてろよ」
「ヤ―ダ」
「ったく誰に似たんだよ」

「俺は、」
ビデオを見ながら、花沢類が話し始めた。
「倖は母親を知らないままでいいのか疑問に思う時があるよ。俺の記憶も曖昧だけどさ、小さい時の司って時々寂しそうな顔してたんだ。あきらの家っておばさんあんなだろ?嫌がってるあきらを見て、司は羨ましそうだった。倖もそんな子になるのかなって」

花沢類が言う事は尤もだ。
『倖には可哀想な思いさせてるってわかってるよ。それでもあたしは、父親のいないカツカツの生活より、母親のいない裕福な生活の方がいいと思ったんだ。だって、あたしと道明寺が一緒に暮らす事なんてできないんだからさ』
「・・・ごめん、軽率な事言ったね」
『ううん!あたし、いつかは倖を迎えに行けるように頑張るから。病気になんか負けていられないの』
「それでこそ牧野つくしだな」
・・・そのセリフ、道明寺に言ってほしかったな。


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