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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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あの雨の日に 最終話

やっと最終話を迎える事が出来ました。
最近は月一の更新になってしまい、本当に申し訳ない。。。
夏休みの間に少しづつ書きためて、8月の終わりあたりから新連載を始められたらと思います。
すでに3分の1は書けているので、うまくいけばいいなぁと。

更新がなかなかなくても、サイトを閉鎖しようと思ったりはしてません。
気長に待っていただけたら嬉しいです。

では、最終話どうぞ↓

明日の事を考えると、顔がにやけて締まりが悪くなる。
それを今日何度タマに言われた事だろう。
明日は俺たちの結婚式。
やっと、俺たちは結婚できる。

あれから牧野は秘書としての契約期間を終え、親父とババアの試験も終え、結婚に向けて準備している期間。
ヒマを持て余していると思えば、邸内でちょこまか動き回っているらしい。
使用人が仕事を奪われて困っていると、タマは苦笑いしながら言っていた。

俺たちの好きなようにしていいと言われた結婚式。
牧野の希望を聞いて、驚いて、牧野らしさに笑いがこみ上げる。
その希望を叶える為に、それ以上の事をしてやりたくてすぐに準備を始めた。

年明け、寒さも厳しくなってきた時期に式を挙げる事になった。
年末も忙しく、年度末も忙しくなる事を考えれば、今しか出来る時期はない。
明日は早くから準備しなくてはいけない。
と言っても牧野だけだけど。

風呂にも入ったし、早めに寝る為に一緒にベッドに入る。
俺に背中を向ける牧野を腕に閉じ込め、その真意を窺う。

「なぁ、何で背中向けるんだよ」
『・・・あのね、あたし道明寺に謝らないといけない事があるんだ・・・よね』
心当たりがなくて、横になったばかりだけど話を聞く為に体を起こす。
ベッドの上で牧野と向かい合って、俯きがちな牧野の頬に手を添えた。
「どうした?」
緊張をほぐすように、優しく問いかける。

『あたし、道明寺に言っちゃいけない事言った。』

頬に添えた手を、牧野は下ろして両手で優しく掴む。
一回り以上も小さなその手。
少しだけ、冷たく感じた。

『あたしがここを出ていく時、本心ではそんな事思ってないのに、傷つける事ばっかり言った。
あたしを憎んでくれたらいいと自分勝手な事ばかり考えて、残される道明寺の事なんか考えられなかった。』
指先に少しだけ力が入る。
『本当にごめんなさい。結婚する前に、どうしても言いたかったんだ』
やっと戻った笑顔に、俺も自然と笑顔になる。
『あたしは、たとえあんたが御曹司じゃなくても、あたしと変わらないような貧乏だったとしても、きっと好きになってたよ。あ、でも、環境が違ったらもう少し性格良くなってるかもしれないけどね』
「俺の性格が悪いってか?」
少しだけ睨んでみても、こいつには全く効かない。
こんな女は家族以外で初めてで、決して失いたくないと思う。
『我儘で傲慢で横暴で、だけど、あたしだけに見せてくれる優しさや愛情を知ってるから。じゃなきゃ結婚しないよ。そんな道明寺が好きなの』

・・・こいつは全く、人が我慢しているのに。
可愛い笑顔を見せて、好きだなんて言ってくる。
普段はめったに言わないし、俺に同調してごまかしたりする奴が。

破壊力抜群な牧野の言葉に、ガラにもなく照れてしまう。
『顔真っ赤だよ?』
「うるせー、見るな!」

空いてる手で顔を隠してみるも、牧野はクスクス笑っている。

少し落ち着いて、反撃とばかりに牧野の後頭部を引き寄せ口づけた。
こんな事したいと思うのは牧野だけ。
今までもこれからも、それだけは変わらない。

何度口づけを交わしても、牧野は恥ずかしそうな顔をする。
深い口づけの後は、上気した頬ととろんとした目にいつもやられてしまうんだ。

「俺はお前の事好きじゃねぇよ」
途端に眉間に皺を寄せ、悲しそうな顔をする。

「結婚したいと思う女は好きじゃない。・・・愛してるんだよ」

そう言って抱きしめれば、背中に添えられる手。
『・・・あたしも、愛してるよ』
胸の中から少しくぐもって聞こえた。
それだけで、今は十分だ。
もし今、真正面から言われたら我慢できないだろう。
ドレスを着る為にしばらく痕をつけるのを禁止されているからか、つけたくて仕方ない。
俺の物だという所有の証を、体中に散りばめたい。
今日だけは俺の中の理性をかき集め、欲望の壁を壊さないようにしなければ。



よく晴れた1月末。
今日は俺の誕生日。
邸中の人間が正装して、ある場所へと向かっていた。

牧野の希望の結婚式は、邸中の人間を呼びたいというものだった。
披露宴には呼べないから、せめて式だけでも、と。
普段パーティで使う広間で簡易的でいいから式挙げられるように出来ないかな?なんて言うものだから、余り放題の敷地に教会を建てた。
計画を知った牧野は無駄だと怒ったが、出来上がった教会を見て人一倍喜んだ。
その笑顔が見られる為なら、俺は何だってする。

『じゃあ、式は道明寺の誕生日にしようね!』
「なんて無意味な」
『何言ってるの?小さい頃から迷惑かけてきた人たちに、感謝の意味を込めないと。これからはあたしがその役目を担いますって、ね』
いたずらっぽく笑う牧野に、チュッと音を立て頬にキスをした。

ありきたりな言葉だけど、いざ神父の前で誓うとなると、一層身が引き締まる。
「誓います」
『誓います』
家族、友人、タマを筆頭に邸中の使用人に囲まれて、俺たちは祝福のライスシャワーを浴びた。


雨の日に自然と寄り添うようになった俺たちは、これからもきっと雨を好む事はないだろうけど。
もう憂鬱な気持ちにはならない。
側に寄り添う相手がいる事。
手を取り合い、支え合える事。
これ以上ない幸せを与え合える事。
俺はきっと、今日という日を忘れない。


使用人は仕事に戻り、気心知れた友人たちとリビングで酒を飲む。
すると突然、類が笑いだした。
「どうした?」
あきらが聞くも、笑って答えようとしない。
いいだけ笑い、自分のスマホを取り出して俺に見せた。
「何だよ」
受け取り、その写真を見ればさっきの式の写真。
みんなにライスシャワーを掛けられ、俺も牧野も笑顔の写真だ。
他の奴らも覗きに来て、何事かと思っている。
「普通の写真じゃねぇ?」
「ここ、見て」
そう言って、俺の頭を拡大していく。
「司の頭、どんどん米吸いこんでくみたいでさ、プククク・・・・」
また笑いだし、ソファで蹲った。
確かに俺の頭には米が多かった。
控室で払った時は驚く量が出てきたのだ。
「ま、この頭じゃな」
「このクリクリに絡めとられるわけか」
座っていた場所に戻りながら、みんながクスクスと笑いだした。
「なんかジワジワと来るね、その光景」
「そのうち鳥が突きにきますよ」
滋や桜子までが、俺の頭を見て笑いだす。
「てめぇら人の頭で笑うんじゃねぇ!!」
部屋の中に俺の怒号が聞こえようとも、未だに笑い続けていた。


今でも家族と牧野以外の女が近づくと冷や汗が出るし吐き気を催す。
滋と桜子に対してだけは何とかなるが、他はマジで受け付けない。
挨拶で握手をする事があっても、女相手には丁寧に断っていた。
一時期はこんな風になった事を恨んだりもしたが、今では好都合だと思っている。
牧野以外の女はいらないと体が言っているんだ。
あの雨の日、俺たちの運命は変わった。
泣けるほど人を愛した事、似た後ろ姿に振り返るほど逢いたいと思った事。
離れていた期間でさえ、俺たちには必要だったのだと思えるようにもなった。

一生の愛を誓うよ。
牧野の涙は俺が拭い、笑顔で生涯が終わるまで・・・



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