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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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あの雨の日に 29

久しぶりの更新で申し訳ないっす。
では、続きをどうぞ↓

飛び立つうちのジェットを見送るのも、変な気分だな。
牧野との1年間の遠距離恋愛の始まり。

昨日寝ちまった牧野を部屋に運び、服を着たままじゃあれかと思いパンツだけを残し全てを脱がせた。
俺も同じ格好になり、何をしてもグースカ眠る牧野を腕に抱いて眠りに着いた。
朝起きて、脱がされていた事に怒りはしたものの、眠ってしまいみんなにちゃんと挨拶できなかった事を悔んでいた。
・・・いや、その前に俺との時間を大切にしようとか考えろよ。
と突っ込みたくもなったが、シャワーから出てきた牧野の顔を見てそんな言葉も失せた。
牧野の顔は、これから戦に行く武将のように勇ましかったんだ。
離れたくねぇなとか、これから牧野いねぇのかとか、少しだけ感傷に浸っていた俺には効果てき面。
笑いを堪えるのに必死だった。
メイクをすれば、これからどこの仮装パーティに行くんだっていうような派手なメイクをするし。
昨日から出してあったスーツに着替えるはずが、何を思ったのか普段着に着替えようとするし。
なかなか部屋から出てこない俺たちを心配して見に来たタマには小言を言われ。
「ったく、朝から盛ってるかと思えば・・・つくし!早く朝ご飯食べないと旦那様を待たせる事になるんだよ!早く着替えをおし!」
『は、はいっ!』
それで緊張が少し解れたのか。
スーツに着替えた牧野をダイニングに連れていく頃には、予定より1時間近く遅れていた。

車の中でも、視線は外を向き会話は何もなかった。
手を繋いではいるものの、これ以上の温もりは寂しさを増長させるだけ。
たった1年。
されど1年。
達成しなければいけない目標があって、その糧はとても苦しいものになろう事は簡単に予想がつく。
だけど、隣にいる牧野を手に入れる為に。
今度は俺たちがデザインして、世界に一つしかないウエディングドレスを牧野に着せる為に。
ギュッと力を入れれば、牧野も握り返してきた。
俺たちなら大丈夫。
そう信じて。

エアポートにはすでに親父の車が止まっていた。
今回の帰国は、牧野を迎えに来る為。
民間機に乗せると思っていたが、やはりそこは桜子たちの言う通り、牧野を守るためなのかもしれない。
絶対本人には言ってやらないが、心の片隅で感謝しておいてやろう。

『じゃあ・・・行ってくるね』
「なーに神妙な顔してんだよ」
鼻を摘まんでやれば、頬を膨らませ俺を睨んだ。
「弱音を吐きたくなったらいつでも電話して来い。寂しくなっても、愚痴を吐きたくなっても、言葉がわかんなくてイライラしてる時でもいいぞ。俺様は器のでかい男だからな。いつでも受け止めてやる」
『バカ…時差もあるんだから、そんな簡単にはいかないでしょ』
「時差なんか気にすんな。お前が話を聞いてほしい時に俺は起きる。会議中だろうが出る。世界は俺中心なんだよ」
『ほんっとバカ。バカバカバカ・・・』
目に涙を溜め始めた牧野。
それを見たくなくて、胸に抱き寄せた。
「たった1年頑張れないでどうする。いつものお前らしくやればいいんだよ。」
『・・・うん』
顔をあげると、もう目に涙は溜まっていなかった。

合わせた唇には、もう寂しさを感じない。
行ってきますと玄関でするような、触れただけのキス。
『行ってきます!浮気するんじゃないわよ~道明寺!!』
「するか、バーカ!」
ジェットのエンジン音にかき消されないように叫ぶ形になってしまったけど。
あいつが笑って旅立てるなら、それもありだろうか。

邸に帰り、午後からの出勤に備えてスーツに着替えようとクローゼットの扉を開けた。
あいつの為に開けたスペースには、牧野の服が置いてある。
着替えて部屋を出れば、あちこちに牧野の物が置いてあって、牧野の存在感を残していた。
土星のネックレスを5年間大事に持っていた牧野。
次はネックレスではなく指輪を渡そう。
この1年、デザインから石から慎重に選ぶのも悪くないな。
そんな事を考えながら、部屋を出る。
俺の行動を見透かしていたかのように、西田が出迎えに来ていた。
「代表、予定が少し早まりまして・・・」
「わかった。行くぞ」
「はい」
見送りの使用人の目線からは、昔から牧野を知ってる奴やたった数週間邸に住んだだけで仲良くなった奴らからの、牧野を幸せにしろと言わんばかりの威圧感を感じる。
お前らに言われなくたってわかってんだよ。
先頭立って睨むタマ。
「タマ、棺桶にはまだまだ入れないぞ」
「タマは坊ちゃんの子供たちに囲まれて往生するのが夢でございます。老いぼれの最後の夢なんですから、叶えてもらわないと困りますね」
「牧野が帰ってきたら、叶える為の準備をしてやるよ」
「坊ちゃんが盛りたいだけでしょうに」
顔が赤くなる。
「うるせぇー!行ってくるからな!」
「行ってらっしゃいませ。」
明らかに笑いを堪えている西田を連れて、車に乗り込んだ。



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COMMENT▼

とうとう遠距離恋愛のスタートですね。
未来のある別れ。ちょっと切ないけれど、確かな明日の為二人とも頑張れるよね。
これからどんなことが起ころうとも、絶対二人の素敵なウエディングまで応援しなきゃ❤
がんばれ~~

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