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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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あの雨の日に 27

カーテンを閉めても明るい日差しが差し込む部屋で、気だるい体を休ませていた。
ウトウトしかかっている牧野の髪を撫でながら、次こんな事が出来るのはいつだろうと考える。
きっと親父の事だ。
1年日本に来ることもねぇだろうな。
この触り心地も匂いも温もりも忘れないように、俺の五感すべてに牧野を刻みつけた。

俺もウトウトしかかってきたところで、内線が鳴った。
「お客様がお見えです」
「・・・あぁ、リビングに通してくれ」
「かしこまりました」
陽も落ちかけてきて、オレンジ色の光が差している。
人を呼んでいた事を今さら思い出した。
「牧野、起きろ」
『んぅ・・・なに?』
「あいつら呼んでたのすっかり忘れてた。着替えていくぞ」
『えぇ?』
起き上がるとかかっていた布団がずり落ちて、上半身が丸見え。
「お前、誘ってんのか?」
『・・・そ、そんなわけないでしょ!ちょっと後ろ向いててよ!』
「何でだよ」
『着替えるから!』
俺自身が脱いだ服を着ようとベッドの周りに落ちている服を拾い集め着ていると、明らかに俺のものではない下着が。
『あれ~どこ?』
シーツを体に巻きつけている後ろから、顔の前でひらひらさせてやった。
『あ!返して!』
すばやく俺の手から奪い去り、隠れるように履いてしまった。

部屋から出て廊下を歩く。
『もう!呼んでるなら先に言ってよね。みんな待たせちゃってるんじゃないの?』
「お前抱く事で頭がいっぱいで忘れてたんだよ」
『本当にスケベなんだから』
「そのスケベに抱かれてるのは誰だ?」
顔を真っ赤にさせて、言葉に詰まった。

リビングのドアを開ければ、一斉に視線を浴びる。
でもよくよく見ればそれは俺に向けてではなく、隣にいる牧野への視線。
『あ・・・の・・・久しぶり。みんな元気・・・だったよね』
「つくしーーーーーっ!!!」
勢いよく牧野に抱きついた滋。
「先輩、薄情ですよね。今まで連絡も寄越さないなんて」
目にうっすら涙を浮かべている桜子。
『うぐぅ・・・し、げる、さん・・・』
「滋さん、先輩死んじゃいます」
「あぁ!嬉しくてついね、ごめんごめん。それにしてもさ、」
クンクンと牧野の首筋の匂いを嗅いでいる滋。
「なんか司の匂いしない?っていうかシた後って感じ?」
『え、嘘?滋さんそんな事わかるの?』
自分の腕の匂いを嗅ぎ、慌てる牧野。
「というか先輩、それって暗に認めてますよね?」
『あ・・・』
真っ赤になって、手で顔を隠してしまった。

「俺ら呼んどいてシてるとか・・・夜にしろよ」
「覚えたては盛り時期だからな。中高生のガキみたいなもんか」
ゴンッ、ガンッ
「「いってぇ~」」
「うるせぇんだよ、お前らは」
総二郎とあきらを殴った後、俺はソファーに座った。
「それにしても、牧野随分と女らしくなったな」
「あぁ。この5年、あいつに何があったかはしらねぇけどさ、司とこうして元鞘に戻って良かったよ」
そう言われ、俺は照れてしまう。
牧野を女らしくしたのは俺だし、こうして2人でいられる事に幸せを感じているのは確かだから。
「牧野、幸せそう」
類がボソッとつぶやく。
未だに滋と桜子と盛り上がって、ソファに座る気配さえもない。
「おい、座れ」
『あ、ホントだ。立ったまんまだったね』
「ほらほら、乾杯しよ~」
「先輩飲めるんですか?どう見てもお酒弱そうですけど」
『弱いからあまり飲ませないでよ?明日起きれなくなっても困るし』
やっと座った3人と、グラスを交わした。

「お前らに渡したいもんがあるんだよ」
「・・・司からって、何か嫌な予感するな」
そんな言葉を無視して、俺は使用人に持って来させたものを一人ずつ渡した。

「いい出来だろ?」
それは、昨日出来上がったばかりのチャペルのパンフレット。
モデルはもちろん俺と牧野。
カメラ目線の写真などほとんどなく、俺たちが見つめ合ったりおでこを合わせたりと、マジで式を挙げたかのような写真ばかり。
『え、嘘?こんな大きく載ってるの?』
驚く牧野。
「へぇ~いいじゃん」
「メイクと衣装で随分と化けるもんだな」
「・・・見たかった」
「類!てめぇに見せてたまるか!」
『ちょっと!あたしこんなに大きく載るなんて聞いてないよ?どうすんのよ、こんな大きく載って!あたし明日からお父様の雑用係になるんだよ?あぁ~何言われるかわかったもんじゃない!どうしよ~』
グダグダ言い始めた牧野。
「おい」
『何よ』
「お前、こんな写真俺が他の女と撮っても平気だって言うのか?」
『他の人と・・・?』
パンフレットを見つめたまま黙った。
『そりゃ仕事だから仕方ないよ・・・』
「本当にそう思うか?お前、俺があの女が隣にいてどうなったか見てたよな?それでも言えるか?」

・・・これは賭けだった。
牧野がみんなの前で、本音を言うか。
牧野と離れるのが寂しい俺の、自己満足に過ぎないが。

大きく首を振って『イヤ』と一言だけ言った。
顔が緩むのを隠せず、手で口元を覆う。
「顔真っ赤」
「女に嫉妬させるとか、何がしてぇんだよ」
「うるせーな!お前ら牧野の性格知ってんだろ?何でもかんでも仕事だから仕方ないって言ってたら、これから先たまったもんじゃねぇよ。牧野!その気持ち忘れんなよ!」
『・・・うん』

「でも司に嫉妬してたら身が持たないと思わない?世の中司に振り向かない女がいたら教えてほしいくらいなんだけど」
「滋さん、目の前にいるじゃないですか」
「あ、そうだった!でもつくしみたいな子ってそうそういないでしょ」
「そうですね。貧乏なくせにイケメン金持ちに靡かないって先輩くらいじゃないですか?」
『あのね!人は見た目や資産じゃないでしょう!』
「じゃあ何?」
滋の質問に、俺も興味津々だ。
『・・・あたし、なんで道明寺を好きになったんだろう』
「てめぇ、今さら何言いやがる!」

『でも・・・あたしがあたしでいられるのは、道明寺の前だけ・・・かな』

「言ってくれるねぇつくしちゃん」
総二郎が冷やかす。
言った途端に顔を真っ赤にさせた牧野。
手を伸ばし頭を撫でて、その言葉を噛みしめた。


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COMMENT▼

ちゃんと自分が落ち着いた後に(ここ大事よね)つくしを心配していた仲間を呼ぶなんてやりますね~。
しっかりパンフの自慢も兼ねてたみたいですけど。
この幸せな時間の後に待っている別れの時。その間を少しでも埋められるようにつくしの心をしっかりと掴んでいたい司ですね。
きっとつくしもそれを感じとっているのかな。とっても素直で可愛いです。
これからどんな事があっても、ふたりだけじゃなくこの仲間がいてくれるから、きっと大丈夫ですよね。

初コメです♪

人呼んでおいてシちゃうなんて…///∀///
一体司はどれだけ面の皮が厚いんだー!って感じですよね。笑
でも、そういうつくしちゃんのことしか頭にない!興味ない!っていうところが司の性格であり、長所ですよね!
司LOVEの女子としてはそこが萌えポイントだったり!(≧ ≦)

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