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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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あの雨の日に 3

ただいま委員会に献上する作品書いてます。
超楽しい!!

では、続きをどうぞ↓
傘を差し、反対の手には牧野。
電話をかける事が出来ないまま、通りに出た。
すると西田が立っていて、車へと先導していく。
離せと騒いでいた牧野も、人目を気にしてか声を出さなくなった。
その隙に車に押し込み、車は走り出す。

「西田、この後の予定キャンセルだ」
「すでに手配済みです。どちらに行かれるおつもりですか?」
「静岡だ」
『だから!来なくていいってば!』
「かしこまりました。私は社で仕事が残っておりますので途中で降りますが、こちらにだけ目を通してください。明日は8時半にご自宅にお迎えに上がります。」
書類が挟まったバインダーを渡され、西田は早々に降りていった。

諦めたのか、高速に乗ったところで大人しくなった牧野。
俺と最大限に距離を取り、視線はずっと外を向いていた。
西田に渡された書類を読もうと、バインダーを開く。
そこには、牧野に関する調査書が挟まっていた。
なぜババアとあんな約束をしたのか、どこに住んで、どこの高校を出て、どこに就職して。
西田はずっと持ち歩いていたのか。
俺がいつか、再び牧野を捕まえるんじゃないかと思って。
「お前は本当に、バカな女だな」
『あんたにだけはバカって言われたくない』
バカとしか言いようがねぇよ。
周りを不幸にしてまで自分が幸せにはなれないっていう女だもんな。
なんだよ、くそっ。
またいらねぇ苦労してんのか。
今は割烹料理屋で仲居やってるらしい。

「何で東京に戻ってきた?」
『・・・こっちの方が物価が高いから、仕送りするにも楽なのよ』
「大した給料貰ってねぇだろ?」
『社員だから前よりはマシよ。店で借り上げのアパートに住んでるから家賃も安いし』
さっきよりは質問にすらすらと答える。
でも、視線は外に向いたまま。
俺は牧野の横顔ばかりを見つめている。

そのうち頭がふらふらと動く。
前に倒れそうになるのを手で押さえると、そのままズルズルと横に倒れて来て、俺の太ももを枕に寝息を立て始めた。
あれだけ俺を警戒して、車に乗るのを嫌がって、目線を合わせない奴が。
車の中で無防備に寝るか?
本当に信じられねぇな。
俺が知っている頃より伸びた黒い髪。
サラサラで、まっすぐで、いつまでも触っていたいと思える髪。
撫でて、指で梳いて。
どれくらいそうしていたのか。
いつしか俺も、瞼を閉じていた。

『ぎゃー!!』

突然の大声に、ビクッとして目を覚ます。
足が軽くなっていて、牧野が起きたんだと気付いた。
『あ、あたしもしかして寝てた?』
「もしかしなくても寝てた。・・・俺の膝枕で」
『ごめん!そんなつもりは・・・あっ!ど、どうしよう・・・』
牧野の視線の先には、濡れた俺のスラックス。
「お前、よだれ垂らして寝てたのか・・・?」
『そうみたい・・・ごめん!クリーニング代、弁償するから!』
手を合わせ、必死になって謝る姿が面白くなってきた。
「病院行く前に買い物付き合え。それで許してやる」
『・・・はい。お供します』
俯いている牧野は、少し寝癖がついている。
手を伸ばし、指先で梳くように触れた。
驚いて体ごと後ろに下がり、窓に後頭部をぶつけた牧野。
『いたっ!・・・そんな事、しないで・・・』
後頭部をさすりながら、見えるのは真っ赤になった耳。
もうここは、押しで行くしかないだろう。

「牧野、俺に言った台詞覚えてるか?」
『・・・』
「俺の事、道明寺の人間だから、金持ちだからすきだったんだよなぁ?」
『・・・』
「だったら、今日の残りの時間、俺がお前を買う。お前の父ちゃんの見舞いにも付き合うから、他は俺に付き合え。治療費と入院費くらい出してやる。」
『・・・関わらないでって、言ってるじゃない。どうしてあたしにかまうのよ!あんただったら、ついてくる女の子なんてたくさんいるでしょう?』
「あぁ、いるよ。でもな、お前のせいで側に寄られたら吐き気がすんだよ。触るなんて以ての外だ。
・・・いい加減気付け、この鈍感女!俺はお前に何をされようが言われようが、お前じゃなきゃダメなんだよ!」
こんな形で言いたくなかったのに。
戸惑って、慌ててる牧野。
『え、嘘…でしょ?あたしからかってどうするの?』
「嘘じゃねぇよ。ふざけんな、バカ女。」
ドアに肘をついて、溜め息をついた。
再会して1時間半、事態は最悪だ。
「今日は付き合え。スーツ汚した詫びだ」
『・・・はい』
俺の気持ちが冗談じゃないとわかったのか、大人しく従うみたいだ。



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