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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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あの雨の日に 2

拍手、拍手コメ、コメントにてなかなかのご好評をいただきありがとうございます♪
さーて、続きはどうなるやら。
では、続きをどうぞ↓

23になった俺は、日本へと赴任する。
たった5年離れていただけで、街の風景は様変わりしていた。

信号待ちしていると、黒髪の女が横を通り過ぎた。
視線をそちらに向ける。
歩き方が全く違った。
・・・何をやっているんだ、俺は。
何で、あいつの姿を探しているんだ。
東京にいるとは限らないのに。
むしろ、振られたのに会いたいなどと思っている自分に驚いた。
あの別れの真相を聞きたいのは確かだけど、それを聞いたからってこれからどうなるかもわからないのに。
まだ、好きなのか?
あんな振られ方をして?
特別美人でも、スタイルがいいわけでもない女に、この俺が?
未練がましいじゃねぇか。
まるでこの世に女があいつ1人しかいないような感覚。
笑っていてほしいと、泣かせたくないと思った唯一の女。
すげぇ悔しいけど。
本当は認めたくもないけど。


好きなんだよ。
忘れられないほどに。


俺に初めて愛を与えてくれた女。
人に優しくする事、労る事、感謝する事、敬う事を教えてくれた女。
近づきたくて、触れたくて、抱きしめれば幸せを感じられた。
会いたい。
何を話すわけでもないけど、会いたい。
嫌がられても、逃げられても、会いたくて仕方ないんだ。
行き場を失くしたこの想い。
報われなくてもいい。
・・・俺は、一生あいつだけを愛していく。




梅雨は嫌いだ。
毎日毎日雨が降りやがって。
あの別れを思い出させる雨は、俺の心を憂鬱にさせる。
今日も執務室の窓には、雨が叩きつけるように降っていた。
「代表、会食のお時間です」
俺と一緒に帰国した西田。
今日の会食は、車で入っていけないような路地裏の隠れ家みたいな店だった。
脂ぎった親父の話を聞きながら、つまむ程度に食事に箸を付ける。
先に送り出し、西田と共に車が止まっている通りまで歩いていく。
傘を差していても、雨の中を歩きたくはないもんだな。
憂鬱な気分を引きずりながら歩いていくと、路地裏に面している店の勝手口が開いた。

「雨降ってるから気をつけなよ」
『はーい、行ってきます!』
聞き覚えのある声にその方を向いた。
傘を差した人間がすれ違えない程の狭さの通りのせいか、傘を差すのにキョロキョロと辺りを見回している。
先を歩く西田に気付き、傘を開く手が止まった。
その後ろにいる俺と目線が合うと、気まずそうに目を逸らす。
通り過ぎるのを待つつもりか。

「西田、先行ってろ。後で電話する」
「・・・かしこまりました」
西田に先に行かせ、先を塞ぐように前に立った。
「どこ行くんだ?」
『なぜあなたに言わなければいけないんですか。退いてください。』
「行き先を言わないと退かねぇ」
『もう関わらないと言ったはずです。構わないでください』
「それはお前が勝手に決めたことであって、俺は了承していないし納得もしていない。」
『・・・時間がないんで退いてください。話している時間ももったいないんです。』
「どこに行くんだ?」
『・・・ハァ。・・・病院です。』
溜め息をつき、観念したように話す。
「どっか悪いのか?」
『・・・お見舞いに』
「誰の?」
『・・・父の』
「あの父ちゃん、どっか悪いのか?」
『仕事中に階段から落ちて骨折したらしくて、半休もらって会いに行くの。』
「そんなにひどいのか?」
『・・・わからないから行くのよ。静岡まで』
「静岡!?」
『もういいでしょ、退いて。電車の時間あるから。』
「車に乗っていけ。静岡まで送ってやる」
『・・・何言ってるの?仕事中なんでしょ。西田さん困らせるんじゃないわよ。』
「いいから行くぞ」
腕を掴み、雨に濡れないように傘を寄せた。

『ちょっと!もう放っておいてってば!』
「お前には責任があるんだ。」
『・・・何のよ』
「お前のせいで雨が嫌いなんだよ。責任取って、雨を好きにさせろ」
『そんな身勝手な話聞けない!離して!警察呼ぶわよ』
「呼んでみろ。俺が法律にひれ伏すとでも思ってるのか?」
『グッ・・・』
言葉に詰まった隙に、通りへと歩き出す。
『ねぇ、離してってば!』

離してたまるか。
俺はもう、置いていかれるのはごめんだ。


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