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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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空を見上げた時 56

書いた記事が消えるという災難(:_;)
暑さで思考も鈍っちゃいますね。
それでも私の頭の中はつかつくでいっぱいさ!!
では、続きをどうぞ↓

桜子の車で道明寺邸まで送ってもらった。

私の顔を見て、SPがドアを開けてくれる。

メイドさんが玄関ホールに整列して私を招き入れてくれた。

いつも司の部屋へ行く曲がり角、バタバタと足音が聞こえて司が姿を表した。

「皐月!?」

『司…』

お互いに話す事もあるはずなのに言葉が出なくて。

いつもはすぐに抱き締められたり抱きついたりするけれど、距離を縮める事が出来ないでいる私たち。

いつもと雰囲気が違うのを察知したメイドさんたちが、一人二人と持ち場に戻っていく。

「部屋・・・行くか?」

『・・・うん』

気まずさを隠せないまま、司について廊下を歩いた。

開けられたドアから部屋に入り、3人掛けのソファーの端に座る。

司は斜め向かいの1人がけのソファーに座った。

「その・・・」

珍しく言い淀んでいる司。

私は、司は悪くないってわかってる。

でも、あの現場を見てしまった限りは今まで通りに振る舞えない。

だから戻ってきたんだもん。

あのまま神戸に帰ってしまったら、次会えない。

4月に横浜に赴任したら少しの時間でも会えるようになるのに、それさえもできなくなりそうで。

「悪かった・・・な」

『・・・何それ。謝るようなことあったの?』

「はぁ?」

『私は謝ってほしくて来たわけじゃないよ。あのまま帰ったら、次会いづらくなるって思ったから来たんだもん』

「じゃあなんて言えばいいんだよ」

『・・・わかんない。司は悪くないってわかってる。でも、嫌だった。ショックだったの。私なんていない方がいいんじゃないかって余計なことまで考えちゃうくらいに』

「どうしてそういう方にいくんだよ」

『だって、ビジネス上のパートナーで、司と並んだら私よりも画になるくらい似合ってて、私の知らない司をいっぱい知ってて・・・』

ソファーに背を預けて座っていた司が立ち上がり、私の腕を掴むとそのままの勢いで座り膝の上に乗せられた。

え、いや、ちょっと、恥ずかしいですけど。

こみ上げそうになっていた涙は一瞬にして引いてしまった。

『降ろしてよ、恥ずかしい!』

司の肩を押して降りようと試みるも、腰に回された腕が私を離してくれない。

バタバタもがいて、ふと司の顔を見た瞬間に力が抜けてしまった。

いつもの優しい顔ではなく、さっきまでのちょっと怒った顔でもない。

泣きそう?ううん、切ない顔っていうのかな。

眉間にしわ寄せて、唇もギュッと固く閉ざされてて。

私が動かなくなったからか、司は私の胸に顔をうずめた。

「お前が嫌なら、このプロジェクトを白紙にしてもいい」

『え?何言って・・・』

「そうすれば、滋に会う事もなくなる。」

『ダメだよ、社運が懸かってるって言ってたでしょ?』

「俺は、皐月が嫌がる事はしたくない。皐月が嫌だと言えば、辞めてもいいんだよ」

『何そんな無責任な事言ってるの?会社はどうなるの?社員は?・・・もし思っていたとしても、言えるわけないじゃない』

「・・・俺は、皐月以外いらないんだよ。仕事なんてなくたっていい。皐月の婿養子でもいいんだから。」

これが、本当の司なのかもしれない。

誰にでもある、心の弱さ。

私が言えば、本当にプロジェクトはなくなってしまいそう。

でもそんなことしたら、会社は大きな損失を覆ってしまう。

大量の社員のリストラ、子会社との提携解除、取引先の撤退・・・

経営を勉強している今だからわかる、TOPに立つ事の苦悩。

でもね、私と仕事を天秤に掛けたらダメだよ。

私が我慢すれば済む事なら、いくらでも我慢する。

それが司との将来の為なら、なんだってできるんだ。

司のクルクルの髪に指を通し、頭を撫でる。

『私はね、仕事頑張ってる司好きだよ。それ以上に、私を大切にしてくれる司も好き。でも、仕事に私情を挟んだらダメだよ。社員の生活を守ってあげなきゃ。司にしか出来ない事でしょう?』

子供をあやすかのように、優しく話しかけた。

「・・・ガキ扱いすんな」

『私に甘えてるくせに。でも、こんな事するのも私だけでしょ?それだけで十分だよ』

満足したのか、顔をあげた司はさっきまでと顔が違っていつもの優しい笑顔だった。

「消毒しろ。俺がキスしたいのは皐月だけだ」

顔と言ってる事が合ってなくておかしいんだよね。

でも、そんな司に弱いんだよ、私は。

チュッと触れるだけのキスをした。

すると司の大きな右手が私の頬を包み、啄ばむようなキスから舌を絡める濃厚なキスへと変わっていく。

やっと離してくれた頃には、息が上がっていた。

「今日は?」

『もう新幹線出ちゃったよ。明日の始発で帰る。今日も泊めてくれる?』

「当たり前だろ。毎日こんな生活ならいいのにな」

私を抱きしめた司が、ボソッとつぶやいた。

私もそう思うよ。

「腹減った。皐月は食ってきたんだろ?」

『うん。』

「じゃあ俺の飯に付き合え。食わしてもらおうかな」

『自分で食べなさいよ』

「いいじゃねぇか、そのくらい」

『みんなに甘えん坊なところばれちゃうよ~』

「皐月にしかしねぇからいいの。ダイニング行くぞ」

私を膝から降ろして、手を繋ぎ部屋を出て廊下を歩く。

今日見た事は、なかった事にしよう。

ただの事故。

それでいいんだ。

『私、デザートなら食べられるよ。用意してもらおうかな』

「お前が食うんなら、パティシエも喜ぶよ」

ダイニングに入り、私たちの雰囲気が戻っている事にメイドさんたちが安堵している事など、知る由もない。




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