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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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空を見上げた時 48

数日お休みいただいて、更新再開です。
旦那の休みが取れたんで、温泉行っておりました。
結構いいお値段のとこだったので、素敵におもてなしされまくりで。
こりゃあ、つかつくで短編書けるな、とか思ったりもして。
まずはこのお話を終わらせてから。
では、続きをどうぞ↓

一平社員じゃなくなってからというもの、連日の残業、会食、接待・・・

顔と名前が一致しない人の名刺は、何枚受け取ったかもわからない。

覚える事は得意なはずだった。

それは自ら勉強したいと思った事だったり、出逢って知り合った人の顔や名前だったり。

それなのに、お父さんに強制的にやらされてるとどこかで思っている自分がいて。

1週間前に会った人の名前が出てこない、某国最大の貿易港の名前が出てこない、なんて事が頻繁にあったりする。

お父さんと話そうにも、一緒に行動していても会話する時間がない。

移動時間でさえも頭にたたき入れなきゃいけない書類を渡され、家に帰れば寝ないと体がついていかない。

今までこまめに連絡を取っていた司に対しても、時々思い出したようにメールをするくらいしか出来なくて、ふとした時に思
い出す司の手の感触に安らいでいる私。

だんだん司不足になっているのはわかってる。

早く会いに行きたい。

なのに、なぜこんなにも私には時間がないの?



土曜日、日曜日とは名ばかりで、私には休まる時間がなかった。

それは暗に、東京に行く時間がないということである。

立川さんはお父さんにどれだけ信用されているのか。

私の秘書張りの仕事っぷりで、自宅にも平気な顔して出入りしていた。

自分がとびきり美人でもナイスバディでもない事は十二分に理解している。

だからって、私の自室にまで入らないでほしい。

何を考えているのかわからない表情、司を思い出させる長身に、蛇みたいな目。

朝起きれば、部屋に書類が置かれている事に溜め息が出る。

彼から解放されるには、私が一人前になる事。

でもそれが一番、私には難しい事だったりもする。



土曜日の夕方、取引のある企業の社長令嬢の誕生パーティが開かれた。

全然気乗りしてなくて、愛想笑いするにも頬が引きつる。

挨拶まわりに疲れた私は、人気のないテラスに出た。

1月の夜はとても寒くて、ドレスにストールだけじゃ風邪をひいてしまいそう。

それでも、久しぶりに見上げた空に、心が少しだけ軽くなった気がした。

ここが東か西か、方角なんてわからないけれど。

空を見上げて、司が恋しくなって。

今日は電話してもいいかな。

声が聞きたいな。

これ以上欲が出ないように、空を見上げるのをやめて会場に戻る事にした。

テラスの扉を開けて、目線を上げればお人形みたいな顔をした女性が。

「こんばんは」

『こんばんは』

挨拶をオウム返しのようにしてしまった。

今まで会場にこんな人いたかな?

「初めまして。私三条桜子と申します」

『初めまして。逢坂皐月です。』

受け取った名刺には、芸能プロダクション代表取締役社長という肩書が書いてある。

「スカウトじゃないですよ?私はただ、お若いあなたが気になったので御挨拶をと思っただけです。」

『そう・・・ですか。ありがとうございます。』

「よろしければ、少しお話できる時間はございますか?」

『・・・はい。』

言われるがまま、私は会場を出てロビーに出てきた。

「皐月さん、でよろしいですか?」

『はい。じゃあ、私は桜子さんで』

「いいえ。桜子で結構です」

『そんな、呼び捨てだなんて』

「いいんです。そう呼んでください。」

『桜子?』

「はい。フフ、私たち同い年なんですよ?」

『じゃあ、余計私だけ呼び捨てなんておかしいじゃないですか!』

「私は海外に1年行っていたので、留年しているんです。なので、後輩になるんですよ。」

『複雑・・・』

「桜子、皐月さんでいいじゃないですか。それよりも、ここの令嬢可愛くないですよね~桜子の方がよっぽど可愛いです。皐
月さんもそう思いませんか?」

『えぇ?』

急に悪口とか・・・ついていけないよ。

「皐月さんの方がお綺麗ですよ。性格が顔に現れています。真面目で、優しそうで、少し意地っ張りな感じも。」

なんだろう、この昔から知っているような感じは。

はじめましてなのに、そうじゃないって気がしてる。

・・・そうだ、西門さんや美作さんに会った時と感覚が似てるのかな。

全く思い出せない過去に、悔しくなる。

本当の私は、どこにいるんだろう。

お父さんの言いなりになっている私は、本当の私じゃない。

早く抜け出したい。

『桜子、私の話聞いてくれ…る?』

「はい。上のバーにでも行きませんか?ゆっくりお話しましょう」

挨拶が中途半端だけど、そんな事はどうでもよかった。

誰かに聞いてほしくて、桜子なら信用できそうな気がして。

バーの個室に入って、キレイな色したカクテルを見つめながら話し始めた。




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