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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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空を見上げた時 21

花火大会がある事を知った。

花火なんて、見たことあったか?

見るにしても、ホテルの部屋取ってそこから見てた気がする。

急な誘いにも皐月は応えてくれた。

『花火?見たい!行く!』

と二つ返事で上京してきた。

新幹線で来るという皐月を駅まで迎えに行き、秘書の横山に言って花火が良く見れる場所を開けさせた。

会場近くの都立高校。

本当はスカ○ツリーを開けさせたかったが、事前からの予約で開ける事が出来なったらしい。

わざと学校の電気をつけなかった。

案の定怖そうにして歩いている皐月。

腕を差し出せば、迷いながらも捕まってきた。

無意識なのが一番タチが悪い。

俺の腕に胸をぎゅうぎゅう押しつけやがって。

ずっと襲いたいのを我慢してる俺の身にもなれっつうんだ。

屋上に出て、ベンチに座った。

ベンチを置けとは言ったけど、何だこのボロさ。

デッキチェアでは距離があるからと、ベンチにさせたのに。

用意させたシャンパンは良く冷えていて、皐月も喜んで飲んでいた。

花火を見て喜ぶ皐月の姿、俺は昔から牧野のこの顔に弱いんだよな。

目の前でどんな花火が上がろうと、俺は皐月を見ている方がよほど楽しい。

ふいに伸ばしてしまった手は、風になびく髪を梳いた。

このまま顔を近づければキスできる。

そうわかっているけれど、友達である俺らはしてはいけない行為・・・なんだよな。

再び前を向けさせ、俺も花火を見ることにした。

皐月をずっと見ていたら、欲望を抑えられない気がして。

自ら望んで距離を近づけたはずなのに、手を伸ばせば抱きしめられる距離に、少し後悔していた。

シャンパンでほろ酔いの皐月は、帰りには腕を組むことにも抵抗がなくなり上機嫌。

飯を食いに行っても、相変わらず美味そうによく食べていた。

皐月が美味そうに食べていると、俺も自然と食欲が湧く。

『司~美味しいよ~』

『司~豚肉も食べようよ~』

『司~おかわり~』

司、司、と何度名前を呼ばれたことか。

「はいはい、なんですかお嬢様」

『その呼び方ムカつく~お肉もう一皿頼んで』

「よく食うなぁ」

『お腹空いてるの』

この食べっぷり、いつ見ても惚れ惚れするよ。

男の前だからって遠慮しながら食うような奴だったら、こんなに好きになってないだろうとも思う。

『ご馳走様でした。今日は奢ってもらう!お財布出すのめんどくさーい』

「いっつも出さなくていいって言ってるだろ?女に金出させる教育は受けてねぇの。」

『私は毎回男に出してもらう教育受けてないもーん』

減らず口にキレそうになったけれど。

「いいから帰るぞ」

『はーい』

“ご馳走様でした。美味しかったです。今度父とお邪魔しますね。”

見送りに出てきた支配人に頭を下げながら挨拶している。

『もう少し飲もうよ』

気分がいいのか、さらに飲もうとしている。

他の店に連れていくのは危ない気がして、メープルのラウンジに連れていく事にした。

こっちに来ると決まってから、スイートをリザーブしていた。

別に連れ込もうとか思っているわけではなくて!

酒飲んだら帰るの面倒って言うのは目に見えてるし、俺んちに連れて帰るわけにはいかねぇだろ。

もし邸内にいるって思うだけで、眠れない夜になりそうなのはごめんだ。

それに、タマにはまだ皐月の姿を見せたくはない。

メイドたちだって、動揺するのは当然だ。

だから、だから・・・

いつからこんなに言い訳がましい男になったんだ、俺は。

でも、まだ駄目なんだよ。

今がその時じゃないって事くらいはわかっている。

俺には、皐月以外に考えられないんだから。



飲んだ後、部屋の前まで送った。

『すごい楽しかった』

満面の笑顔でお礼を言われ、胸がドキッと高鳴る。

触れたい。

目の前にいる皐月に触れたい。

小指だけなら。

約束を小指で交わすのも、この歌も。

全て牧野に教えられた。

“あんたは何も知らないよね。ま、しょうがないか。”

人をバカにして、でも、それが楽しかった日々。

俺の知らない事を知っている牧野が、得意そうな顔して教える姿も。

今はもう懐かしい思い出にしかならないのか。

・・・少しだけ。

友達だって、ハグぐらいはするよな?

抱き寄せた体は、相変わらず細くて。

あんなに食ってよく太らねぇもんだ。

唇を頬に掠めて、耳元でおやすみと囁いた。



顔を見れば、キスしたくなるから。



そのまま顔を見ないでエレベーターへ。

背中に聞こえた、皐月の『おやすみ』という声。

ちゃんと聞こえてるぞって、手で合図した。

もう、限界なのか。

会えない時は会いたくてたまらなくて。

会えば触れたくてたまらなくて。

理性の糸が、じりじりと細くなっていく。

いつ切れてもおかしくない。

喉のところまで出てきては抑え込んでいる、「好き」という言葉。

この際言ってしまおうか。

牧野にだって、何度もアタックしたんだ。

俺は・・・皐月が好きだ。




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