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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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空を見上げた時 12

「お時間よろしいですか」

半年ぶりに帰国して、執務室に司がやってきた。

「10分しかございません。それでもよろしくて?」

「5分で結構です」

「用件は?」

「結婚したい女性がいます」

「・・・どなた?」

「逢坂貿易商事、社長令嬢の皐月さんです」

司の口から牧野つくし以外の女性の名前が出た事に驚いた。

結婚したいと言われると思っていたのに。

「・・・牧野つくしさんとはどうなったのかしら?」

「あなたには関係ありません」

「そう。調査して、我が家に相応しければ縁談のお話を申込みましょう。」

「いいえ。彼女は僕の妻になるべき人です。彼女以外との縁談は受けません。早急に話を進めてください。」

「・・・わかりました。相手方と話をつけましょう」

何かがおかしい。

司がこんなに牧野つくし以外に執着しているのにも。

「西田、早急に逢坂皐月を調査して。」

「かしこまりました」

司が出ていった部屋で考える。

本当に牧野つくし以外の子と結婚する気かしら。

NYに行く際に、もう反対はしないと言ったはずなのに。

司が何を考えているのか。

親として、御曹司としての自覚を持った息子を褒めるべきなのだろうけれど。

どこか腑に落ちない司の願いが、胸に引っかかった。



1日で上がってきた逢坂皐月の調査書。

写真を見て、戸惑った。

牧野つくしなのではないかと疑うほど、容姿がそっくりである。

「西田、これはどういう事?」

「牧野つくしは4年ほど前に事故に遭ってから行方不明になっております。その際に記憶喪失になり、逢坂氏の養女に
なったかと思われます。ごく親しい関係者しかこの事は知らず、親族もほとんど知らされていません。」

記憶、喪失・・・

昔、司がなった時に牧野つくしの事だけを忘れた。

こんなに好都合な事はないと思って喜んだけれど、それは間違いだった。

彼女だけの記憶を失くした司は、荒れていた頃に戻ってしまい、人間らしさまでも失った。

司にとって彼女は唯一無二の存在なのだと、認めざるを得なかった。

それが、今度は牧野つくしが全ての記憶を失い、別人として生きているなんて。

逢坂皐月との縁談。

逢坂貿易商事との提携は、喉から手が出るほど欲しい。

日本で最大級の貿易会社ともあれば、うちにもたらす利益も相当なものになる。

今の取引額では、物足りない。

司がそう言っているのだから、縁談を申し込んでみようか。

向こうもうちくらいの財閥相手なら、喜んで引き受けるだろう。

会社を経営する者として、息子を使ってでも手に入れたい提携と。

母親として、牧野つくしに戻るのを待ちたいという気持ち。

ただ、待っているだけでは彼女は結婚してしまうかもしれない。

逢坂ともなれば、司に縁談の話が舞い込んでくるように、彼女にもあるだろう。

だったらうちが。

司が乗り気になっているうちに。

「西田、逢坂社長にお会いする時間を作りなさい」

「かしこまりました」

「こちらから神戸にお伺いしてもいいから」

「はい、早急にアポを取ります。」

これでいいのだろうか。

本当に司が幸せになれる、そんな結婚はどこにあるんだろう。






「それで?皐月と司さんとの縁談を希望されると」

「えぇ。司からの希望ですの。あの子がこんなにも皐月さんとの事を考えていたとは私自身驚いております。」

目の前にいる道明寺楓。

わざわざ会社以外の場所での会談を申し込まれ、来てみれば話は皐月との縁談話。

結婚は皐月が決める事だとは思っているけれど、花沢以上に道明寺は申し分ない企業。

総資産額、これからの業績利益を考えても、皐月が生活に困る事はないと思う。

でも・・・

皐月の男の好みはわかっている。

目鼻立ちはしっかりとしているけど、爽やかさがあったり。

性格も穏やかで、争いごとを嫌うような人。

クラスで一番目立つ子じゃなく、その後ろで我関せずと立っているような。

正しく類くんみたいな子が多い。

だからか、道明寺司のようなはっきりとした顔立ち。

人を射抜くような強い眼差しからも、気の強さ、自己主張の強さを感じる。

F4と言われる4人がいたあの雰囲気で、大体の性格は把握できているつもりだ。

道明寺司よりは、美作あきらの方がよほど性格がいいように思えるが。

道明寺司との交際は、皐月にとって負担にはならないだろうか。

結婚生活など送れるのだろうか。

どうも、想像ができない。

「一度食事の機会を設けましょう。皐月には見合いをさせる気は毛頭ございません。その食事の席で、司さんがいかに皐
月の気を引けるか。親のお膳立てがないと交際まで持ち込めないような男では、皐月には相応しくありません。皐月はど
んな方でも仲良くなれるような子です。お友達以上になれるといいですね」

嫌味をたっぷり込めて、牽制した。

結婚相手としては申し分なくても、必ずしも皐月が幸せになれる結婚とは限らない。

これから2人がいろんなことを経験して、交際して、結婚まで繋がるのなら祝福したいと思う。

だけど、皐月には類くんという男がいる。

きっと、好みのど真ん中であろう類くんがどう出るか。

皐月がどうするのか。

目の前の道明寺楓は、俺の発言に驚き顔を歪ませているが。

そんな事はどうでもいい。

若い男女の恋愛に興味がある。

皐月がどちらを選ぶのか。

資産で選ぶ事は絶対にない。

その人の本質で選ぶであろう皐月を見てみたい。

「いつまで日本に?」

「今週いっぱいは…」

「では、帰国前日にでも上京いたします。会場はお任せしてもよろしいですか?」

「はい、それはもちろんこちらでご用意させていただきます。」

「決まり次第、秘書の方にご連絡ください。」

「わかりました。本日は貴重なお時間ありがとうございました」

「いいえ、こちらこそ。では、楽しみにしております。」

用意されたメープル神戸の部屋を出る。

皐月の相手は類くんだけでいいと思ったけど。

これに道明寺司も加えて、いろいろ悩んでみればいい。

人として成長できると思うし、いい経験になるはずだ。

皐月は気付いていないが、社内には皐月を狙っているものも多い。

そんな事はさせない。

うちと同等、それ以上の企業の息子が、俺が譲れない結婚の条件だ。





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