FC2ブログ

It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

11<< 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 >>01

The person of fate 15

「西田、今牧野いるだろ?」

「はい」

「話終わったら俺んとこ寄越せ」

「ですが…」

「一人で来させろ」

「はい、かしこまりました」

受話器を置いて、さっきまで読んでた書類に再び目を通し始めた。

コンコン

ノックの音に返事をする。

キリのいいところまで読み終わり、わざと顔を上げずにいた。

『何か御用ですか?道明寺専務』

やっぱりこう来やがったな。

「あぁ、牧野か」

『私はもう牧野じゃありませんが』

ソファに座らせてこの口調をやめさせた

壁があるようでムカついたんだ

俺は、聞きたかったことを聞いた

「啓太と別れるつもりはないのか?」

今の俺は道明寺グループで誰にも文句を言わせないだけの力をつけてきた。

政略結婚なんざ必要ない。

『今あたしが愛してるのは啓太だけ。帰る』

鞄を持ち帰ろうとする牧野を後ろから抱き締めた。

別れる前だってしばらく会ってなかったから、こうして牧野に触れるのは何年ぶりだろうか。

ちゃんと飯食ってるのか心配になるような細い体、香水をつけない牧野からは理性を飛ばす甘い香りがする。

そして昔はなかった、女としての色気。

「俺にはお前だけだ。俺の中で女はお前しかいない。俺は…どうしたらいい?」

お前を諦めるしかないというのか?

『あたし結婚してるの。別れるつもりもないし、答えることもできないよ。』

「わかってる。それでも、顔を見るたびにお前に触れたくて仕方ねぇ。俺のもんにしてぇ。どうしようもねぇんだ。」

『離して、道明寺』

久々に道明寺、と呼ばれた事でさえ嬉しいと思う。

俺より一回り以上小さい手で、袖口を引っ張っている。

その仕草も可愛くて、その手を掴み俺の方に向かせた。

「今でもお前を愛してる。」

驚いて動かない牧野にキスをした。

俺がキスしたいと思うのは牧野だけ。

どんな女にも相手から来れば答えるが、俺からはしたことがない。

牧野以外の女なんて、精を吐き出す為の道具でしかねぇんだ。

牧野を押し倒したい欲望を必死に抑える。

女を抱いても残るのは虚無感だけなのに、こいつとキスをするだけで俺の心は満たされていく。

もっと触れたいという欲望と、このまま時が止まればいいのにという思い。

交わる事がないこの2つの欲望と思いは、俺からの一方的な愛情でしかない。

唇を離すと牧野は座り込んだ。

わざと腰を支えていた手を離したんだ。

あいつの体が俺に反応していたのをわからせるために。

「そんなに俺のキスがよかったか?」

真っ赤になって俺を叩き始めた。

『バカ!バカバカバカバカバカバカバカ!』

『あたしの事好きなら、構わないでよ!今幸せなの。邪魔しないで!』

「バカなのは、牧野お前だ。俺はお前がいなきゃ幸せになれねぇ。俺を幸せにできるのはお前しかいないんだよ。そして、お前の幸せは俺の傍にいることだ。」

『勝手なことばっかり言わないで!啓太とやっていくって決めたの。道明寺とは終わったの!』

まるで自分に言い聞かせてるみたいじゃねぇか。

「じゃあ俺の事が嫌いか?」

『嫌いよ、大嫌い!今のあたしは啓太がいないと生きていけないの。そんなあたしにしたのはあんたなんだから。あんたのせいであたしの人生変わったの!放っといて!』

俺のせいだと?

瞬時に部屋を飛び出した牧野を追いたかったが、俺が部屋を出たら目の前には西田がいた。

「専務、会食のお時間です。」

「そんなのキャンセルだ。」

「高野とのプロジェクトに協力してくださる企業との会食ですが、それでもよろしいですか?」

ぐ…

高野とのプロジェクトは成功させなきゃマズイ。

俺の日本支社長としての初プロジェクト。

昔からいる古狸たちを黙らせる為にはなんとしても、失敗するわけにいかねぇんだ。

「わかったよ、行くよ。」

「ではその前に御手洗いに行ってきてください。」

あ?

仕方なくトイレに行き、手を洗いながらふと鏡を見た。

俺の口の回りには口紅がついている。

こういう事か。

濡れた手で拭った。

トイレから出ると西田が待っていた。

「車は用意できていますので。」

そう言って俺の前を歩き出す。

エレベーターの中、西田が口を開いた。

「坊っちゃんのコロンは世界に1つしかありません。坊っちゃんをよく知っている方たちはすぐにわかる香りです。」

西田が俺を坊ちゃんという時は、プライベートな事に関してだ。

「何が言いてぇんだ?」

「高野常務が気付くのも時間の問題かと。」

はぁ。

俺は良くても牧野にとったら浮気になるわけか。

目の前に牧野がいるのに触れるなと?

そんなのできるわけないだろ。

俺が何年我慢したと思ってるんだ。

あいつが結婚してようが関係ないんだよ。

俺にとってたった一人の女なんだから。


スポンサーサイト



COMMENT▼

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

TRACKBACK▼

http://stormstory849.blog.fc2.com/tb.php/16-7ea1149b

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | ホーム | 

プロフィール

MAMI

Author:MAMI
原作、ドラマどっちもファンです!
設定が混ざってしまうかもしれません。
お許しください…

不定期にて週2回の更新が今の精一杯です…

たくさんのアクセス、拍手、コメントにいつも感謝してます!

バナーを作ってみました。
さらに、素敵なバナーも頂きましたので好きなのをお持ち帰りください。
当サイトはリンクフリーです。←今さら
好き勝手にペタペタしてくださいませ。


ログイン数

参加中

リンク

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR