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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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The person of fate 14

黒い扉に金のプレート。

道明寺専務室。

今さら2人で何話す?

あたし人妻なんだけど。

ドアをノックすると、入れと一言。

中に入ればデスクで書類とにらめっこしてる道明寺。

部屋の中で微かに香る道明寺のコロン。

抱きしめられて、道明寺の腕の中でこの香りに包まれるのが好きだった。

そんな思いを打ち消すように声を出す。

『何か御用ですか?道明寺専務』

「あぁ、牧野か」

『私はもう牧野じゃありませんが』

「あ?お前は今までもこれからも牧野だろうが。それとも啓太みたいに名前で呼んでほしいのか?」

『遠慮します』

「とりあえず座れ」

部屋の中央にある存在感たっぷりの応接セットに座った。

『お時間があまりないと伺いました。ご用件は何ですか?』

「その態度気にくわねぇ。今まで通りにしろ」

『…で、何よ』

あまり話が長引いても困るので、今まで通りに接することにした。

「お前、啓太と別れるつもりはねぇのか?」

『は?』

「約束の4年は過ぎちまったけど、俺は言ったはずだ。もしお前の隣に違う奴がいるなら、誰がいようと奪い返す、と。」

『…それはあんたが勝手に言った事でしょ?あたしは啓太と幸せに暮らしてるの。邪魔しないで。』

「それが、お前の答えか?俺が目の前に現れて、お前を好きだと言っても心が揺らぐ事はないのか?」

揺らぐよ、グラングラン揺れるよ。

でも言わない、言えない。

絶対言ってやらん!

『ない。今あたしが愛してるのは啓太だけ。あたしとあんたはもう終わったはずよ、帰る。』

ソファから立ち上がり、ドアの方に向かおうとすると後ろから長い腕が伸びてきた

一瞬にして道明寺の腕の中に閉じ込められる

『離して』

「俺は今でもお前だけだ。俺の中で女はお前しかいない。俺は…どうしたらいい?」

囁くようで、最後の方はらしくない、弱気な感じが切なくなった

『あたし結婚してるの。別れるつもりもないし、答えることもできないよ。』

「わかってる。それでも、顔を見るたびにお前に触れたくて仕方ねぇ。俺のもんにしてぇ。どうしようもねぇんだ。」

あたしの頭の上から降ってくる言葉に、胸がキリキリと痛んだ

『離して、道明寺』

あたしの胸の前で組まれてる道明寺の腕。

離してもらおうと袖口を引っ張る

その手を捕まれ、道明寺の方を向かされた

「今でもお前を愛してる」

迫ってくる道明寺の顔。

何をされるのかわかってるのに、体が鉛のように動かなくて。

受け入れてしまったんだ。

目を閉じることもできず、されるがままのあたし。

ふと脳裏に啓太の顔が浮かんだ。

イヤッ

道明寺の胸を押そうと思っても、手首を捕まれ腰に回した手にさらに力が入り体を密着させられる。

これはあたしが望んだ事じゃない。

そう思っても、体がこのキスを覚えてる。

甘く蕩けるような、体中が道明寺でいっぱいになる。

あたしが好きだって、愛してるって伝わるの。

人に流されるのが一番嫌いなはずなのに、あたしは道明寺とのこの時間に流されてる。

道明寺の唇が離れた瞬間腰が抜けて立っていられなくなった。

座り込んだあたしに目線を合わせるようにしゃがみこむ道明寺。

「そんなに俺のキスがよかったか?」

『バカ!バカバカバカバカバカバカバカ!』

道明寺の胸を両手で叩く

『あたしの事好きなら、構わないでよ!今幸せなの、邪魔しないで!』

「バカなのは、牧野お前だ。俺はお前がいなきゃ幸せになれねぇ。俺を幸せにできるのはお前しかいないんだよ。そして、お前の幸せは俺の傍にいることだ。」

『勝手なことばっかり言わないで。啓太とやっていくって決めたの。道明寺とは終わったの!』

「じゃあ俺の事が嫌いか?」

『嫌いよ、大嫌い!今のあたしは啓太がいないと生きていけないの。そんなあたしにしたのはあんたなんだから。あんたのせいで、あたしの人生変わったの!もう放っといて!』

逃げるように荷物をもって部屋を出た。

エレベーターがすぐに来そうになかったから、非常階段のドアを開けて駆け足で降りていく。

ヒールじゃ全然進まなくて、途中の踊場に座り込んだ。

もういや…

こんなはずじゃなかったのに。

道明寺と別れて、普通に結婚して幸せになるはずだったのに。

はぁ

時計を見ればもうすぐお昼だ。

ヤバい。

非常階段から出て近くのトイレに駆け込む。

急いで化粧を直してエレベーターに乗り、道明寺ビルを出た。

あたしの服に道明寺のコロンが移っているんじゃないかと気になって。

途中のコンビニで制汗スプレーを買って、これでもかとかけた。



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