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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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時を超えて 15

翌日は道明寺の別荘に向かった。

ここは、静さんと別れてきた花沢類を慰めた場所。

この砂浜で、泣きそうな花沢類を抱きしめたんだっけ。

海辺を少しの距離を空けて散歩する。

おもむろに司は砂浜に座った。

夕日が沈む水平線。

それを背に、あたしは司を抱きしめキスをした。

しばらく何も話さず海を眺める。

少しだけ、肌寒さを感じた。

「戻るか」

今度は手を繋いで、別荘まで戻った。


何かを考えるように、物静かな司。

記憶を取り戻そうとしているのか、あたしにはわからない。

あたしは呼ばれれば側に行き、それ以外は少し距離を置いていた。

お互いお風呂にも入り、もう寝ようかという時間。

先にベッドに入っていた司は、天井をボーっと眺めていた。

『おやすみ』

「おやすみ」

司はあたしの首の下に腕を入れ、抱きしめて眠りに就いた。

別荘を後にしたあたしたちは、英徳学園に来ていた。

「懐かしいな」

『あたしも卒業以来だから久しぶり』

休日の、誰もいない校舎を2人で歩く。

司にとっては、つまらない高校生活だったかもしれない。

あたしの記憶を失くしたままだと、暴君だったまま?

誰も寄せ付けないオーラを出して、いつも何かにイライラしてた。

暴力で相手をねじ伏せ、湯水のように散財する日々。

獲物を見つけた時の猛獣のような瞳。

出逢った頃はあたしに向けられた。

いじめに屈しないあたしに、レイプしようとしたあの時。

誰もいない空き教室で、冷徹な目をしていた。

その瞳の奥に隠された、愛情への飢餓、敷かれたレールの上を歩かなくてはならない人生への諦め。

あたしは司の人生に大きく関わっているって自負している。

すごく遠回りをしたけど、好きだと伝えて抱きしめられたこともあった。

あたしに土星を見せたいって、天体望遠鏡で見せてくれたこともあった。

あの時もらった土星のネックレス、今でも大切に持っている。

忘れるなんて、嫌だよ。

あたしははっきりと鮮明に覚えているのに。

『司!』

「なんだよ、こんな近距離で大声出して」

『あたし、やっぱりあんたに思い出してほしい。辛いこともたくさんあったけど、良い事もあった。あんたがあたしの記憶を失くしたままだと、・・・寂しいよ』

階段の数段下。

司があたしを見上げる形で、見つめられる。

スリッパを履いて校舎を歩いているあたしたち。

司に抱きつきたくて、手を伸ばした。

・・・あたしは階段にいる事など頭から抜けていたのだ。

抱きとめてくれる司と共に階段を転げ落ちた。




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Re: タイトルなし

ゆ…様

コメントありがとうございます。

切ないです。書いてる私も切ない…

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Re: タイトルなし

く…様

コメントありがとうございます。

お返事したいけど、書いたらネタバレになっちゃう!!!
ソワソワしててください(笑)

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