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It is a tale like a storm.

司つくしメインです。

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時を超えて 8

ベッドに横たわる牧野にこの間よりも丁寧に愛撫した。

なぜ俺がこんなにも牧野に溺れているのかがわかんねぇ。

だけど、肌に触れていたいし、声を聞きたい。

キスしたいし、いつまでも繋がっていたい。

この5年で忘れていた、人の温もり。

セックスだけでは得られない、心の繋がり。

イライラがおさまり、自然と口角が上がる。

牧野を俺だけのものにしたいと、いつしかそう思うようになった。

疲れて眠る牧野を腕に抱き、NYに来て初めて酒を飲まずに眠った。

目を開ければ、牧野がいる。

肌に直接触れる温もり。

胸に感じる寝息。

少しの腕の痺れ。

全てが愛しくなった。

顔にかかる髪を梳き、眠る牧野にキスをする。

この懐かしい気持ちは、なぜだろう。

まるで牧野がここにいるのが当たり前のような、そんな気持ち。

俺が忘れているのは牧野なのか?

だから、こんなにも懐かしい気持ちになるのか。

目を覚ました牧野が、俺を見て顔を赤らめる。

『専務、おはようございます』

「あぁ。お前、プライベートで専務はやめろ。名前でいい。」

『司…ですか?』

「それと敬語も。」

『・・・・うん』

今まで男と付き合ったこともないのかと疑いたくなるような、牧野の反応。

そうか、その相手は俺だったのかもしれないのか。

「つくし、俺が好きか?」

『何?急に。』

「答えろ」

『・・・好き。じゃなきゃNYまで来ない。』

「そうか。シャワー浴びてくる。」

つくしの返事に満足した俺は、逃げるようにシャワーを浴びに行った。





『専務、花沢様がお見えです。』

「は?類が?」

『アポは入っていませんので20分程度なら。夜のスケジュール空けますか?』

「あぁ、そうしてくれ。」

あたしは好きだと言ったけど、返事も何もないままの関係。

それでも、夕食は一緒に食べてるし、お互いの部屋に泊まったりする。

これはお付き合いと言うんでしょうか?

飲みに行かなくなったし、他の秘書とホテルにも行かなくなったからいいのかな。

そのせいで、あたしは秘書課ではすごい睨まれるけど。

それでも忙しい専務についてるから、相手にする時間もない。

今日の花沢類は、本当に何も聞いていない。

事前に連絡くらいくれてもいいのに。

エレベーターホールに迎えに行くと、濃いグレーのスーツを着た花沢類が歩いてきた。

類「久しぶり、牧野」

『お久しぶりです、花沢専務』

類「俺にまで敬語?」

『ただいま勤務中ですので。専務のお部屋にご案内いたします。』

あたしの後ろを笑いながらついてくる。

何がおかしいのだろう。

そう思いながらドアをノックした。

『専務、花沢様をお連れしました。』

「入れ」

類「久しぶり、司」

ドアを開けると、片手をあげながらソファに歩いていく。

司「何しに来たんだ?」

類「牧野に会いに来た。」

司「あぁ?」

類「そんなに怒る事?いいでしょ、友達に会いに来たって。」

司「お前まで俺じゃねぇのか。」

類「どういう意味?」

司「うちの取引先、みんな牧野に興味持ってる。類だろ?あいつに英語やフランス語教えたの。語学が堪能で、世界経済にも詳しい。それにあいつは話題が豊富だからな。息子の相手にとまで言われてるんだよ。誰がやるかって。」

類「司…記憶戻ったの?」

司「いや。何にも思い出せねぇ。」

類「じゃあ何でそんなに牧野の事気にするの?」

司「わかんねぇ。けどよ、これだけはわかるんだ。俺が忘れてるのはつくしなんだってことくらい。あいつの作った飯食って懐かしいと思うのも、抱きしめて寝るのもあいつにしか出来ない。俺の腕の中にいるのが当たり前みてぇでよ。もう他の奴らどうでもいいんだわ。」

類「司は本能で気付いたんだね。牧野が大切だって。」

司「そうみたいだな。」

そんな話をしているのを知らないあたしは、コーヒーと紅茶を用意して専務室に入った。

花沢類はあたしを見てニコニコしてる。

『ん?』

テーブルにカップを並べながら、花沢類の顔を見る。

類「牧野良かったね。NYまで来た甲斐があったんじゃない?」

『まだ記憶が戻ったわけじゃないけどね。』

司「俺の記憶が戻らなきゃなんかまずいか?」

『ううん。大丈夫だよ。あんたはあんたらしくいてくれれば。』

類「司らしく・・・ね。ククッ、確かにそうかも。司なら何度でも牧野を好きになるよ。」

『そうだといいんだけど。ねぇ、夜時間ある?』

類「あるよ。この後会社に顔出すだけだから。」

『じゃあ、どこかご飯食べに行く?』

司の顔を見る。

司「メープルでいいんじゃねぇのか?」

類「俺牧野のご飯が食べたい。」

司「あ?」

『そんなんでいいの?』

類「うん。久しぶりだし。」

『いい?』

司の顔は不機嫌になっている。

類「ククッ、相変わらずだね。」

司「うるせー」

『あたしの部屋でいい?司の部屋食材ないんだよね。』

類「いいよ。ついでに泊まろうかな。うちのマンション戻るの面倒だし。」

『ゲストルームあるから大丈夫だよ。どうせ司も泊まるんだから。ね?』

司「当たりめぇだ!類1人で泊まるなんてありえねぇ。」

花沢類へのやきもちも本人は無意識にしてるのかな?

昔と何ら変わらない光景に、司の記憶が戻ってなくても嬉しくなる。

『あ、もう時間。じゃあ7時くらいにまたここに来てくれる?』

類「あい。」

『専務お時間です。私は花沢様をお見送りしてまいりますので、先に職務にお戻りください。』

司「チッ」

類「司、またね」

突然来た花沢類は、夕食の約束をして帰って行った。

私服に着替えた花沢類は時間前に来て、応接ソファーで横になり司の仕事が終わるのを待っていた。

『終わったよ、帰ろう。』

いつもより早めに終わらせ、マンションへと向かった。



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Re: タイトルなし

ゆ…様

コメントありがとうございます。

お褒めの言葉、嬉しい限りです。
今回のお話、書いてて私も切ないです(笑)
つくしに感情移入し過ぎちゃうとこがあって、添削しながら書いたので時間かかりました。

明日の更新で、ちょっと事件が…
さらに切なくなるかも(笑)

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